「バイク王」買い取りバトルの話する?【体験談】口コミ・評判

バイク王でバイク売った話する?

突然だけど俺はバイク乗りだ(だった?)

昔はいろんなバイクに乗っていたけど、今は堕落してクルマから降りられなくなった。コンビニにアイスを買いに行くのもクルマ。なんならトイレもクルマで行きたいからイーロン・マスクにはぜひ頑張ってほしい。

でもバイク乗りの面目は保ちたいのでいちおう125ccのバイクは置いてある。維持費安いし()

でもバイクに乗る理由がない!誰か一緒にツーリング行って!?(125だけど)

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バイクと猫

そんな俺がこの記事を書くことになったのは、とあるブログでバイクを売却する記事を見つけたから。それを読んで自分も同様の体験があったなと思いだしたので、俺の体験談と考察で纏めてみることにした。

バイクに限らず何か高額な品物を手放そうと考えてる人が居たら参考になるかもしれないし、ならないかもしれない。

生贄となったマジェスティ

マジェスティ

何台か乗ってきたバイクの中で唯一、後にも先にも一度だけ「バイク王」に買い取ってもらったバイクがある。

もう15年ほど前になるかもしれないが、ビッグスクーターが流行っていて、その時に自分もその波に飲まれてマジェスティというバイクを買ってしまった。

まあファッションってやつだ。でも自分には合わなくて、結局バイクに乗らなくなったキッカケの1台でもある。

そこにバイク王があるからさ

バイク王

たしかその時は少し遠方に引っ越すことが決まっていた。不可能ではなかったのだけどバイクまで持っていくのは面倒ということで、乗ってないから売ることにした。

もちろん手早く済ませたいのでバイク王に電話した。たぶん誰もがそうなんだろう。

何時でもどこでも電話一本、無料で来てくれる敷居の低さは至高にして最強。時は金なり。

しかしこれが間違いだったのは言うまでもない。

驚異の買取システム(高額とは言っていない)

驚異

まあ、その後の話は他所でたくさん語られているのと大差ないんだけど、いちおう覚えている範囲で書いてみる。何せ10年以上前のことだから細かいところまでは覚えていないので悪しからず。

でもよく考えてみたら、今このご時世でも同様のレビューがたくさんあるのだから、バイク王の方針というか「やり方」自体は10年以上前から現在まで変わっていないのだろう。逆にすごいと思う。バイク王の買い取りシステムは10年以上前に完成されていて、今や熟成の域にある()

電話一本かけるだけ

電話する

調べるのがめんどいのでマジェスティの年式や、売った時期などはだいたいの記憶になる。バイクの状態は軽い立ちゴケがあったものの、割とキレイでべつに悪くなかった。年式がちょっと古かったぐらい。

たぶんその時の最高買取額が十万円台半ばだったかと。電話で問い合わせたときも同じぐらいと聞いていたので、淡い期待を胸に出張査定を申し込んだ。

いま思えば、その時に提示された訪問時間がとても絶妙な時間帯で、その時からすでに交渉は始まっていたのだと思う。15時か16時だかで、ボヤボヤしてるとすぐ暗くなる時期(秋以降)だったのを覚えてる。

それはー まぎれもなくー ヤツさー

コブラ

指定の時間に家の前に2トントラックが到着した。荷台は空だった。

出てきたのは若い兄ちゃんだ。気さくな・・・というよりお前ホントに初対面かよ?ぐらい馴れ馴れしい(笑)

俺は当時、客相手の商売をしていたので色々勘がはたらく。「あーこれめんどいぞ・・・」

この手の交渉の場合、額も大したことないしお互いの目的はハッキリしているので、あまり譲歩する姿勢では臨んでこない。主導権は買取る側にあるのだから攻めの姿勢で来るだろう。さっさと決着を付けたいし長引くことはマイナスにしかならないのを分かっている。

交渉開始

Fight!

そのやり口は、まず自分のカードを見せるよりも先に相手のカードを引き出し、不利な条件を晒し上げ突きつけるところから始める。先手必勝だ。

相手に考える余地を与えず、選択肢も与えず、一方的に強気に出る。隙きは見せない。

そのためにはいくつかの既成事実を作っておかなくてはならない。だから事前の電話でも聞かれたのだが「すぐに売るつもりですか?」と。もちろん現場の兄ちゃんも「査定額がいくらになったとしても今日、買い取らせてくれますよね?」と釘を刺す。

もちろんこちらは「額次第だなぁ」と答える。客の本気度を確認しつつも「無料でここまで来てるんだから手ぶらでは帰らんぞ?」と揺さぶりを掛けてくる(笑)

「トラック出すのも経費なんで、いちおう査定は無料ですが買い取らせていただく前提での無料査定なので云々・・・」いろいろと屁理屈を並べてくるのは手口らしい。

「まあ額次第やなぁ。べつにすぐ現金が欲しいわけじゃないしな」

いうてマジェスティはビッグスクーターなので、ブーム過渡期とは言え需要は十分ある。最悪ヤフオクで売ることも覚悟していたので俺も強気だった(笑)

それからチェックシートやら写真撮影やらの査定が始まった。

通常のザクの3倍の(以下略

シャア

まあこの時点でこっちは完全に警戒モード。この兄ちゃん、ツワモノである。人を食って掛かるこの姿勢は半分ハッタリもあるだろうが才能を感じる。

バイク乗りという人種自体、変わったヤツが多い。真正面から臨んだところでヒラリと交わされたら終わりだ。そんな相手に立ち向かうにはこのくらいの強面は必要条件なんだろう。

この「めんどくさいヤツ感」も戦略のひとつと考えれば流石である。エリート中のエリートじゃないか。

「戦いは非情さ。そのくらいのことは考えてある」

もうロゴマークもツナギもトラックも赤い彗星に見えてしまう(白目)

マジェスティ:4万円

三輪車

とりあえず最初に出された査定額は4万円だったと思う。
参考:新車価格約60万円

「え?安すぎるやろ?おたくはこれを30万とか40万で店に並べるんやろ?まだまだ走るし上玉やなw」と皮肉をくれてやった()

そしたら本部と交渉するとかなんとかで、トラックの陰に行って電話やらノートPCでデータのやり取りを始めた。この「本部と交信するシチュエーション」はこの先、何度も、何度も、何度も!見ることになる。

でも俺には、あの行動すべてに意味があるようには思えなかった。

自分が次に出すカードを考える際の、コミュニケーションをいったん遮るための演出にしか見えない。だから中途半端に会話が通じる距離には絶対に居ない。微妙に遠く、視線を遮るような位置角度に隠れる。

そんな問答を何度か見ていたら、なんとなくやってることが見えてきた。

実際、査定額の引き上げや承認は本部の人間が最終的にジャッジするのだろうけど、ゲーム開始前にある程度の軍資金はこの兄ちゃんに与えられていると思う。そこは経験と現場の判断でなんとかさせるぐらいの振れ幅はあるんだろうと思う。まあ、半分演技かな(笑)エンタメ。

時間稼ぎは戦略

ゲーム

でまあ、なにをするにもいちいち時間が掛かるんだこれが。

本部とのやり取りのたびに長い時間待たされる。あれ休憩でもしてるんだろなと思う(笑)

客は待たされるのをいちばん嫌う。その時間は金も幸福も何も生み出さない。自由すら奪われる。相手のためだけに強制的に時間を消費させられるのだ。当然イライラしてくる。

でもな、それがヤツらの狙いなんだ(確信)

巧みな心理戦

心理戦

痺れを切らせた客は判断能力が鈍る。何の訓練もされていない普通の人なら感情が優先するだろう。こうなったら逆ギレしてお引取り願うか、開放されたい一心で印鑑を突いてしまうかの二択だ。

そんな事は向こうは織り込み済み。ここまでのやり取りで、客は印鑑を押す覚悟を刷り込まされているのだ。

疲れてくると人間ボロが出る。ついうっかり口を滑らせてしまうもの。つけ込むようにヤツは畳み込む

「幾らならいいんですか?」

ここまで交渉が難航すると、こっちとしては本気で「このバイクは価値がないんだ」と思いこまされてしまう。すると「あと1万円ぐらいならなんとかしてくれるだろう。それで1万円上がったら御の字だ」などと考えてしまう。しかしそれを口走れば終わり。ゲームセット。

愛が芽生える(ウッホ

Love

いやー正直ここまでとは思わなんだ。俺は逆にこの兄ちゃんが愛らしく思えてきた。俺のためにこんな額ごときで貴重な人生の何割かを割いてくれているなんて。

俺はスーパー超多忙だけど今はひまだ。この兄ちゃんがどこまでイケるのか、いつかはデレてくれるのかを試したくなってきた。

その先に得られるカタルシスを味わいたくてウズウズしてきた。俺も変態だ。すまんな()

時給1万円

お金持ち

その後も交渉を続け、ダラダラと1万円ずつ跳ね上げさせていった。最終的には8万円まで持っていった。辺りはもう真っ暗。19時ぐらいだったかもしれない。おれはこの兄ちゃんと4時間も過ごしたのか。

時給1万円。正直もうやりたくない(疲)

トラックにバイクを載せる兄ちゃんの背中がこころなしか小さく見えた。よくがんばったな。いい戦いっぷりだった。傷は男の勲章。獲物は射止めたんだから胸を張って帰れ。

あれ以来、俺は交渉ごとには時間を掛けて取り組めるよう、前日にしっかり寝てしっかり食べるを心がけている。ありがとうバイク王。

考察

交渉

相手は毎日これをこなしている、交渉で食ってるプロだ。でもバイクのプロとはちょっと違う。

やっぱり「交渉の」プロだ。交渉に必要な心理合戦の知識も経験も持ち合わせている。百戦錬磨の兵だ。安く買い叩くためのすべてのノウハウ・データ・うんちく・ハッタリを詰め込んで、客を口説き落としに来る。覚悟しよう。

ヤツらはある意味敵でもあるのだ。(だからといって敵意むき出しは大人げないからやめよう。逆に足元見られるぞ)

ここは法廷か?

法廷

とにかく一語一句発言には気をつけよう。こちらが何気なく放った一言を相手はしっかり覚えている。挙句の果てには「さっき言いましたよね?」と揚げ足を取ってくる。

「〇〇万円なら売る」などの具体的な数字は自分から提示してはいけない。

「いろんな処の買取額は見たけど、おたくならいくらで買ってもらえます?」と何度でも強気に攻めていけ。くれぐれもこちらから数字を言ってはいけない。絶対に。

とにかく向こうの手札を引き出そう。出涸らしになってから、こちらの条件をぶちこんでやろう。こちらが先に数字を出してしまうことは、手札をすべてひけらかしてしまうことになる。その時点ですべて握られる。絶対にダメ。プロを侮ってはいけない。

相見積もりは取っておけ

お見積り

他店との相見積もり前提なら、他の買取店で提示された下取り価格は言わないこと。というか他店で査定してもらった事実は黙っとけ。

言っちゃったら終わり。「その額+1万円」で向こうは手を打つ。いっさい譲らなくなる。ゲームセット。「他店より1万円高いですよ?いま売らないならこの値段はないです」と言わしめてしまうから最後のカードだ。

交渉が長期戦になり、これ以上先が見えない、膠着状態になった時に初めて相見積もりの話は出そう。

あと、他店から提示された査定額は正直に話すべし。勝手に数万円色を付けたりしてはいけない。相手はプロ。すぐ見抜く。

下取り乗り換え最強

バイクショップ

何が何でも高値で売りたいのであれば、乗り換えの条件にしてしまうしか方法はない。いちばん納得行く結果に繋がる。

新しくバイクを買う時の交渉材料として「じゃあ今乗ってるバイクを◯◯円で下取ってくれたら買う」この切り口で攻めるのが一番。

即ち「もうバイクに乗らないから売る」ってのはハッキリ言って負けしかない。後々の面倒事を背負ってでもヤフオクやメルカリで個人売買するしかない。じゃないと納得行く査定額なんてない。

売る側というのは理由があるから売りたいわけで、特に事情や不満がなければ売らない。そんな足元をしっかり見てくるのが商売人。

査定・交渉は時間がかかる。数時間はザラ(俺だけか)なのに24時間日本全国どこでも「無料」を掲げてやってくる。この人件費が馬鹿にならないのは想像に難くない。バイク主張買取なんて極限まで安く買い叩かないと利益なんか出ない。

敷居は低く

コールセンター

広告や電話問い合わせでは景気のいいことしか言わない。申し込んでもらわないと始まらないから。だから窓口や電話対応は人当たりの良い、教育された若い女の子が多い。客に「お願いします」と言わせなきゃ仕事が始まらない。

逆に考えれば電話してきた時点で「カモがネギ背負ってやってきた」なのだ。

つい広告に載ってる買取上限額などで夢見てしまう気持ちはわかるが、市場原理を考えればそんなにうまい話はない。広告はあくまで広告だ。

商人は非情

商人

バイクを買い取って流通に乗せて売れる状態まで整備して、相場で販売するまでの「諸経費・広告費・人件費」を考えたら、広告に載ってる買取上限額で買い取ってたら商売成り立たない。

バイク屋なんて、コンビニ弁当みたいにポンポン売れるものではない。この不景気、日に数台売れたら御の字。中古車相場から逆算すればおのずと買取額は見えてくる。

買取上限額は新車で買って乗らずに倉庫で保管して、維持メンテまでしっかりやっている状態で初めて付けられる額。バイクが大好きで毎日乗ってるヒトのバイクは価値が下がりやすい。工業製品である以上仕方ないし、バイクという特性上なかなか難しい。

売れるものを売れ(売れないなら無理するな)

ハーレー・ダビットソン

ひとつアドバイスするとしたら、売りたいバイクが人気車種なら徹底抗戦で行くべき。

需要があるものは売れる。売れるものなら多少は目をつぶってでも仕入れる。あとは販売までのコストを削るだけの問題。

人気車種なら多少上乗せしてでも買う客がいる。だから買取側も多少の無理は覚悟する。

とにかく粘れ!時間との戦いだ。

「売る気はない」ぐらいの姿勢でいこう(じゃあなぜ査定依頼してんd

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